◇製菓・製パン用の材料を紹介します。
粉類
ここでは主に小麦粉を取り上げています。
オーガニック小麦粉
近年、安定した生産量を確保するべく、アメリカなどでは小麦粉の品種改良を行っています。
そのため、昔あった小麦粉の特徴や持ち味がうしなわれ、違った性質をも変わってきています。
ただ、アメリカなどの産地の一部で遺伝子改良をしていない小麦粉も栽培されています。
おいしさや性質が昔のまま変わっていないので、
製造等、以前の作り方が可能です。
輸入の小麦を使ったものと国内で栽培されたものとがありますが、それぞれ性質が異なります。
価格も通常の小麦粉に比べ2倍以上します。
*無双商事 輸入小麦:
(有機農法で栽培され、認定を取得した小麦だけを輸入。
国内の認定倉庫にて定温保管された小麦を、有機JAS認定製粉工場で製粉しロットNo.指定の出荷作業など最終段階まで確実な管理を徹底しています。)
薄力粉と強力粉があります。業務用25キロもあります。
*国産オーガニック小麦粉:
北海道から九州まであちこちで栽培製造されています。
やはり薄力と強力があります。
ただ国産小麦ですのでグルテン等がはっきりしませんので私は使い方がわかりません。
*一般の市販小麦粉:
国内に製粉会社は60社以上あります。
産地によって製品の特長が違います。
特に輸入小麦と国産ではグルテン等が違い用途が分かれます。
よく使われているものとしては
日清製粉
1級粉
薄力粉:ヴァイオレット
強力粉:カメリヤ
1級粉
薄力粉:ハート
強力粉:イーグル
________________
他にもフランスパン用粉やドーナツ用ミックス粉などがあります。
粉の種類としては数百種類という数があります。
修行されたところでお使いになっていたものから、まずは選ぶのが良いでしょう。
*コーンスターチ
粉の何割かをコーンスターチに置き換えグルテンをセーブしたり
フルーツソースを作る時に凝固剤として使ったりします。
ただカスタークリームなどに使う場合粉の代わりに用いますとコーン臭さが残るのでお勧めできません。
乳製品
乳業メーカーも国内で大手メーカーから地方のメーカーまで60社以上があります。
*バター:
製菓・製パン用としては無塩バターが使われます。
普通のバターと原料となるクリームを乳酸菌によって発酵させた発酵バターがあります。
よく見られるものには雪印、明治、森永、よつ葉などがあります。
生クリーム:
純生と呼ばれる、クリーム表示のものと「乳等を主原料にする・・」の表示があるホイップ系があります。
クリーム表示のものにも乳脂肪の含有量によって35%や47%、
また50%以上のクレームドゥーブルなどがあります。
ホイップ系のものにも乳脂肪によっていろいろあります。
完全に植物脂肪だけの製品もあります。価格もその分安くなっています。
中には長期保存のためにパッケージを変え、アルミコーティングされたパックに密閉されたものもあります。
生クリームは乳脂肪がぶつかりあうことで泡立ってきます。
そのため乳脂肪が少ない(含有量40%以下)ものや植物性脂肪のホイップクリームは泡立ちにくいとぃうがのあります。
*チーズ類:
チーズは乳を乳酸菌や酵素の力で固めて水分(ホエイ)を抜いたナチュラルチーズとナチュラルチーズから加工されたプロセスチーズがあります。
また、ナチュラルチーズも硬質のハードタイプから発酵されていなく、作ってすぐのフレッシュタイプといった柔らかいものまであります。
プロセスチーズは殺菌を施してありそのままでも食せますが、ナチュラルチーズの方は乳酸菌や酵素などがまだ活性状態ですので加熱が必要です。
ですからケーキを作る際使用法に合ったチーズを使う必要があります。
そうでないと、出来上がった製品を食べて下痢をするといったことが起こります。
一般にレアチーズケーキと呼ばれるものは鶏卵は加熱されてもクリームチーズはそのまま使用されるので注意が必要なのです。
チーズには必ずタイプの表示がしてありますので使い方を間違わないようにしましょう。
近年ピザが流行ですが使われるチーズは加熱によってとろける必要があります。
チーズがとろける性質を「メルト性」と言います。100gあたりのカルシウム含量が約500mg未満のチーズは、メルト性がありません。
とろけ方にも差があってたんぱく質がつながっているのと分解されている状態により、糸を引くようになったり、とろけなかったりします。
これは使われている乳化剤が関係しています。
ピザ用としてはモッツアレラ、チェダー、ゴーダなどが人気です。
よく使われるクリームチーズには
※フィラデルフィアクリームチーズには森永で出しているものと輸入品の2種類がありますので業務用には輸入品の2キロのものをお勧め。
鶏卵
鶏卵は餌によって卵の性質が変わります。
アメリカから輸入した品種改良されたトーモロコシなどを主原料とした餌とそうでない餌で飼育された鶏の卵とでは性質が違います。特にケーキのスポンジなどではその違いが現れます。
ほかにも乾燥卵白や、卵黄粉、冷凍卵白や冷凍卵黄などがあります。
チョコレート
トリュフを作るのに最適なカカオバターが多いクーベルチュール、
普通のスイートチョコ、ビターチョコと呼ばれるカカオマスがあります。
クーベルチュールには
スイート、ミルク、ホワイトがあります。
そのほか、コーチング用として洋生チョコがあります。
この洋生チョコと呼ばれるものは、テンパリングをしなくても溶かすだけでケーキやパンを被覆することができ、値段も安いので重宝されています。
ただ味は一格落ちるのは否めません。
ココアも忘れてならないチョコレートの仲間です。ココアはカカオ豆を発酵・焙煎させた後、種皮と胚芽を取り除いてすり潰したカカオマスからカカアバターと呼ばれる油脂分を搾油した残りです。そのカカオケーキと呼ばれるものを粉砕しパウダーにします。その風味はチョコレートなどよりも強く、ケーキ作りには欠かせない材料となっています。チョコシートやチョコスポンジの材料として多用されます。
アルコール類
アルコール類もケーキ作りにはなくてはならないものです。
チョコレートのトリュフなどには欠かせません。
ケーキ作りで最後の味付けはそれぞれに合ったアルコール類にゆだねることが多いのです。
アルコールには大きく分けてリキュールタイプとウイスキータイプがあります。
一般的にリキュールの方が価格は安いようです。
オードヴィと呼ばれるものは値段も高いのですが、素材本来の持ち味があり、リキュール系との使い分けをお勧めします。
よく使われるアルコール
ブランデー 1.8ℓ(ペットボトル)
生クリームに入れたり、スポンジケーキに打つ、シロップみつなどに使用。
リキュールブランデー 1.8ℓ(ペットボトル)
ブランデーと同等の使い方
キリシュワッサー 1.8ℓ(ペットボトル)
キリシュワッサー(オードヴィ) 700ml
コアントロー 700ml
オレンジ系
グランマニエ 700ml
オレンジ系
ネグリタラム 1000ml
バタークリームなどによく使われます。
ラムダーク45 1.8ℓ(ペットボトル)
レーズンの漬け込みなどに使用します。
クレーム・デ・フランボアーズ
その他リキュール類
フルーツ類
ケーキに使用するフルーツは苺やメロン、ブドウなどの生使用と冷凍のフルーツピューレがあります。
ムース類には冷凍のフルーツピューレが便利です。
そのほかドライフルーツもあります。
レモン果汁もケーキ作りには欠かせません、
ムースやチーズケーキ作りには欠かせません。
ゲル化剤
寒天やゼラチン、ペクチンなどのほかにも増粘多糖類と呼ばれ、主に液体を固化するのに使われる食品添加物があります。
ゼリーなどを作るのに欠かすことができません。
またゲル化剤には熱に強いものとそうでないものがあります。
殺菌用に製品を高温に上げた際に再び固化するためにはその特徴を持ったものを使う必要があります。
ナパージュ
飾ったフルーツの艶出しのほかにもフルーツピューレと一緒に加熱溶解したものをいったん冷やし裏ごしすることでトッピング材として活用できます。分量により冷凍も可能です。
寒天
棒寒天、糸寒天、固形寒天がありますが
玉状の固形寒天は使い勝手が良く洋菓子店で艶出しに使うのでしたらお勧めです。
糖類
ケーキやパン作りに欠かせない材料です。
最も使われるのが上白糖とグラニュー糖です。
さらに細かくした粉糖があります。
粉糖には砂糖だけの純粉糖とコーンスターチが混ざったものがあります。
グラニュー糖も目が細かい細引きと並みの大きさがあります。
ケーキの仕込みには細引きを使用します。
種類は黒糖から、その他いろいろあります。
ナッツ類
アーモンド、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、くるみ、ピスターチなど。
この中で特に多用されるのがアーモンドです。
アーモンドは粉末にしたものがクッキーや、タルトには欠かせない存在です。
皮付きと皮無しのプードルがあります。
味や性質は産地やメーカーによってまちまちです。
食品添加物
主なものには
甘味料
着色料
保存料
増粘剤、安定剤、ゲル化剤又は糊料
酸化防止剤
発色剤
漂白剤
防かび剤又は防ばい剤
などがあります。
詳しくははコチラで▲