九州場所を西幕下筆頭で6勝1敗の好成績だった尊富士が新十両昇進を果たしました。
23歳未満という年齢制限が25歳に変更され入門できた尊富士ですが、そのデビューは
同期生で幕下15枚目付け出しの輝鵬とは違い尊富士は前相撲からでした。
けがに泣かされ学生時代にタイトルとは無縁だったのです。
それでも
新十両昇進は初土俵以来8場所と歴代7位のスピードでこれからの躍進が期待されます。
大相撲入門後
2022年8月大相撲の伊勢ヶ濱部屋に入門
青森県出身でいつも合宿に来ていた親方とは石岡(尊富士)が中学の時、旭富士道場に来ていたことから交流がありました。
鳥取城北高等学校の先輩である横綱照ノ富士からも、めをかけられていたのと本人もこの部屋でなら強くなれると決めていたようで入門はすんなりでした。
2022年9月場所での新弟子検査があり、その時の合格者は4人でした。
そのうちの一人川副圭太(輝鵬)は既に幕下15枚目付け出し資格があり、すでに2日目に取り組みが決まっています。
残り3人のうちのモンゴル出身のツォゴー・ビルグーン(押尾川部屋)は興行ビザの取得を待って11月場所以降に初土俵とのこと。
残った2人石岡(23=伊勢ケ浜部屋)と煌貴龍(17=立浪部屋)が9月場所の3日目に前相撲で戦いました。
石岡は相撲の名門校、鳥取城北高、日大と経験を重ねており、初めての煌貴龍は相手になろうはずもなく
一気に突き出されました。
その後、
石岡は四股名を尊富士(たけるふじ)とし、序の口十五枚目で11月場所デビューします。
*2022年11月場所序の口
九州場所、尊富士(石岡)の序の口デビューは7戦全勝で優勝でした。
予想されたこととは言え、その通りにできるほど、ここでは力が違っていたようです。
さもありなん。鳥取城北高相撲部の同期だった狼雅はすでに幕内、他にも同学年には関脇・豊昇龍をはじめ、琴勝峰、王鵬といったかつてのライバルが上位に名を連ねているのです。
*序二段でも7戦全勝で優勝し
*三段目に上がると、ここも6勝1敗で幕下に昇進しました。
*東幕下四十一枚目で6勝1敗さらに
*東幕下十七枚目に上がるとここでも6勝1敗と好成績でした。
向かえた秋場所は東の六枚目でなんとストレートで3連勝と早くも勝ち越しに王手をかけています。
八日目の栃神山戦で勝利すれば勝ち越しです。
優勝すれば来場所での関取昇進も見えてきます。
下の動画は三日目の尊富士ー木竜皇線です。
この勝負を制し4連勝としますが、そのあと2番続けて敗れ
7番めに勝ち5勝2敗で終わりました。
そのため関取昇進はかなわず。西幕下筆頭どまりになったのです。
そして11月場所、6勝1敗でついに新十両となったのでした。
尊富士力士情報:
尊富士 弥輝也(たけるふじ みきや)
本名:石岡 弥輝也 (いしおか みきや)
生年月日:平成11年4月9日
出身地:青森県五所川原市
身長・体重:183cm 141キロ
初土俵:令和4年年9月(番付外)
2022年秋場所8日目 新序出世披露
石岡(左)が締めている化粧まわしは鳥取城北高の先輩・照ノ富士から借りたものです。
#序ノ口 で #伊勢ヶ濱部屋 の #尊富士 が #小山桜 を寄り切って7戦全勝で優勝。平成11年 #青森県五所川原市 出身で #日本大 を卒業して入門。183cm141kg。得意は突き押し。今朝は部屋の #横綱 #照ノ富士 に「優勝して来いよ」と送り出された。「うれしいのと安心した気持ちだが目標は高く」と話した。 pic.twitter.com/3qwzmjQLj3
— NHKG-Media大相撲中継 (@ohzumouchukei) November 25, 2022
石岡は鳥取城北高時代に左膝前十字靱帯(じんたい)を損傷しています。
そのため、師匠は、まずは足腰の鍛錬を重点的に鍛えていく方針だとか。
同部屋に足の故障に悩まされた横綱照ノ富士がいるのも心強いでしょう。
尊富士の経歴
自らも力士を目指したがかなわなかった祖父の影響で
幼稚園の時、地元の五所川原金木相撲道場で相撲を始めました。
その後、つがる旭富士ジュニアクラブや中泊道場で稽古をしてきました。
高校は厳しい指導で知られた鳥取城北高等学校に入学。
ただ高校時は、2年時の金沢大会で左膝前十字靱帯を断裂、3年でもまた左膝を負傷するなど怪我と、隣り合わせの相撲人生でした。
大学は日本大学で、ここでも実績があります。
全日本大学選抜金沢大会、全国学生体重別大会、全国学生選手権といずれも団体戦ですが
【#大学相撲】#全国学生相撲選手権大会
今年最初で最後の団体日本一を懸けた戦いは日大が制しました!
日体大との決勝、副将戦で見せた川副の見事なうっちゃりが劇的な展開を呼びました。
(元相撲部面担・前川)#草野直哉 #イェルシン #石岡弥輝也 #川副圭太 #川渕一意 #佐藤淳史 #宮崎麗 #竹内宏晟 pic.twitter.com/5p38Sr67e3— スポニチ面担さん【公式】 (@Sponichi_Editor) November 9, 2020
全国学生相撲選手権大会で日大が団体優勝2連覇を達成したときのメンバーです。
この中に石岡がいます。
川副圭太や金峰山の姿も見られます。すごいメンバーだったんですね。
金峰山(イェルシン)の姿も見えます。
新ライバル・同部屋で年下の熱海富士
熱海富士は尊富士よりも2年早く入門しています。
学年では尊富士のほうが3つ上で熱海富士が年下の先輩です。
尊富士は熱海富士が二場所続けて幕内優勝争いに参加していたことに刺激を受けたようで
「自分も早く幕内に上がり優勝争いがしたいと意気込んでいます。
稽古では熱海富士と互角だとか。
相撲内容や一連の成績から素質が相当高いように感じます。
ここまでスピード昇進してきたことをみると、これからも上位がねらえ、近いうちに、
熱海富士や大の里、伯桜鵬、豪ノ山らとともに相撲界をしょって立つような気がします。
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